庭の苔や藻類を駆逐してみた

(最終更新日:20171119)
変態です。

 変態は植栽や土いじりには興味が無く、出来るだけ庭に手を取られる事は避けようというスタンスでしたが、それでもいざ戸建に住んでみると案外緑も悪くないというか重要な物なんだと気付きました。とはいえそれはあくまで植栽の話であって、勝手に生えて来る雑草にかける情けはありません。
 余裕のある時は出来るだけ手で抜きますが、時には除草剤を使ったり、コーヒーを飲むために沸かした熱湯の残りを撒いたりして可能な限り手を掛けずに雑草の少ない庭を維持しております。
 それでも南面に想定外の豪邸が建ってしまい日陰の庭となった変態家、(想定内ではありますが)最近目立ち始めたのが「苔類」です。変態はとにかく苔類が生理的に受け付けなくて、昆虫で言うGレベルで毛嫌いしています。奴らを駆逐するのが今回の目的です。今回、苔類藻類の写真がありますので、変態同様ニガテな方はスルーをお願い致します。

苔類について

 ちなみにキラテックを選んだのも、この「苔類/藻類」が非常に付きづらいというのが理由の一つです。
 変態家はすぐ近くに大きな調整池があり、かつ山に近い場所(というか山を切り開いた新興住宅地)であるため湿気が溜まりやすく、非常に苔類の育ちやすい立地と言えます。
 実際近隣で壁が緑色に染まっているお宅も散見します。ここに建てる以上、通常のサイディングはありえないとし、更にただのタイルより防汚性の強いキラテックを採用したパナホームを選ぶことになりました。重ね重ねになりますが、近くにあったら一条工務店を選んでましたけどね。その思惑通り、現在でも「外壁」に苔や藻類が発生する事もなく綺麗な外観を保てておりますが

 土間コンクリート部やバルコニータイル下
 日当たりの悪い庭の一部
 エコキュートの熱交換器のガード

などにジワジワとテリトリーを広げてきています。

除草剤を使うと苔が生えやすくなる

この様に言われているそうですが、調べた所では、ある意味で事実である様に思います。
 化学は専門外なので詳しくは解りませんが、ラウンドアップなどグリホサート系の除草剤は生分解や加水分解によって散布後比較的短い期間で分解され、残留性も少ない(とされている)様です。
 グリホサート系は苔類に効果が無く、苔類の競争相手の雑草がいなくなり、更にグリホサートが分解されたアミノ酸等を栄養として成長しやすくなる…といった仕組みの様です。理屈はどうであれ、各所に発生してきた苔どもを駆逐せねばなりません。雑草なら引き抜けば済みますが奴らは物理排除がなかなかしづらい。

 苔の発生を防止するには、基本的にはカビと同じで日当たりや水捌け、風通しを良くする…といってもこれはどうしようもありません。動きの少ない場所に生えやすいので、竹箒で定期的に掃くなんてのも効果的ですがやはり生えてからの対処が主となるでしょう。

苔類を駆逐する

 家を建てる前から調べていましたが、「仕様決定④キラテックタイルと玄関周り」で触れた様にこの手の苔や藻類に対して擦ったり高圧洗浄機などの物理的対処は、その時こそ綺麗になれど表面の塗装などを傷めてしまいより苔類が生えやすくなるという悪循環になりがちです。となればケミカルを使用する事になります。
 30セカンズ ワンステップスプレークリーナーが非常に好評の様で、変態もこれを使おうと思っていましたがamazonにて1L 約1800円 2L 約3000円(2017年11月現在)となかなかのお値段です。
 こういう時は成分表示を見て、代替品を探すかもしくは自作するのが一番です。と裏面を確認しますと

「塩化ベンザルコニウム 2% アルカリ性」

 塩化ベンザルコニウムとは逆性石鹸と言われ、有名どころでは「オスバン」などの商品名で販売されています。比較的安全性の高い消毒薬で、ウェットティッシュにも含まれていたり、エタノールと混合して冬場色々な施設で見かける事の多い手の消毒液などにも使われています。石鹸という響きから洗浄効果がありそうですが大してありません。詳しくはwikipediaでも見て下さい。

 成分からして、塩化ベンザルコニウムで苔を殺菌する事で枯らしてしまうという事ですね。アルカリ性なのは元からなのと、アルカリ性の方が殺菌力が強くなる事、安定性が増す事の他に蛋白質を変性させて除去する目的でしょうか。塩化ベンザルコニウムは錆を発生させるので防錆剤が含まれているといいのですが、金属などへの使用を禁止されているのでそこまでは入ってなさそうです。

 という訳で買ってきました塩化ベンザルコニウム10%溶液 500ml。ドラッグストアなどでも購入出来ますが、通販で買う方が圧倒的にお安いです。最近何屋か解らないレベルで便利なヨドバシでは500ml約310円。2%溶液にするなら5倍希釈なので2.5Lも出来てしまいます。1Lあたり124円 その差約14倍(勿論ワンステップはスプレーボトルもあり、その他成分表示に表記されない様なノウハウがあるでしょうからイコールでは無いでしょう)。
 即効性が欲しければ塩素系漂白剤でもあるカビキラー等を使ってもいいですし、効果を強化したいなら銅でも溶かした溶液を混ぜてやればいいですが、とりあえず今回は安価かつ簡単な方法でどこまで効果があるのかの検証とします。

自作苔類除去剤の効果は?

では早速試してみます
 エアコンの室外機の様な錆が気になる箇所に対しては、スプレーなどは使わない方がいいかもしれません。今回は実験として直接スプレーした後、半日程度放置し錆対策として水をかけて濯ぎました。

バルコニータイル下
日当たりの悪い庭の一部

エコキュートの熱交換器のガード

1週間後、こんな感じになりました。薬剤散布以外は何もしていません。土間コン部が一番解りやすかったのですが、写真を取り忘れていました…後で追加します。

追加。
土間コン部。スプレーして放置ですっかり綺麗になりました。

まとめ

 普段の消毒や掃除にも使え、その場合0.05~0.1%溶液(100~200倍希釈)くらいで十分なので非常にコストパフォーマンスの良い消毒液となります。洗剤と混ぜると殺菌力が著しく低下するため、洗濯の前や後に水と塩化ベンザルコニウムだけでしばらく運転すると服の消臭や洗濯槽の殺菌にも使えます。

 今回は既に生えた苔の除去のため2%というなかなかの高濃度で使用しましたが(目や吸入に注意して下さい)、状態が軽微であれば除去と予防を兼ねて1%以下でも十分かもしれません。植栽にかかるとそれなりにダメージがありますので、駐車場の土間コンなどに施工される場合は、目地のタマリュウなどにかからない様に気を付けて下さい。(とはいっても少々かかっても枯れるまではいきませんが。)

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