パナホームに1年住んでみて。快適さはどうだった?

変態です

 入居満1年までに、建つまでの話を全て終われるといいな…と思って始めた本ブログですが、サボった期間もあったために少々時間が足りませんでした。という訳で先に入居1年レビューとなりますが、ちゃんと建築仮定は完結させますのでもうしばらくお付き合いください。

パナホームは一年通して快適だったか

あくまで変態家に限っての事となりますが、1年通してどうだったか。(気温室温データは信用に足る程に有りませんのであくまで相対表記としています)
 5月入居ですので春というくくりから始めようと思います。


春★★★★☆
 南側に予期せぬ豪邸が建った影響が大きい…と思いますが、春は少々肌寒い傾向にあります。勿論エアコンをつければ何ら問題ないのですが、陽当たりが微妙な事で室温が自然に上がりません。逆に言えばきちんと断熱出来ているとも取れる結果です。陽当たりのいい南側2F書斎は1Fリビングに比べ2~3℃は高くこちらは至極快適です。
 換気のクリーンさに対する高性能生体センサー持ち、所謂花粉症が変態家に居ないのが残念ですが…床下吸気は世間一般でよく話題に上がる様な

 ・ホコリやカビが溜まった小汚い空気を家中にまき散らす

 といった感じは全くありません。床下に屋外の風がバンバン吹き込んでいれば、床下の汚れが巻き上げられ、それを吸気する事になるでしょう。基礎吸気口にはメッシュフィルターと、直接雨風が吹き込みにくい構造となっているため、穏やかな気流でホコリ等を落とし、タワー上部へ上澄みだけを吸い上げる方式なので奇麗なものです。
 パナホーム検討時、他ブログで見かけていた呼吸の道タワーフィルターと変態家では仕様変更されている様でエアコンに付いているような荒いフィルターのみになっており、水洗いだけで交換不要です。荒いフィルターのせいだと取られるかもしれませんが、24時間運転しているというのにこのフィルターにもタワー吹き出し口にもホコリや虫が溜まる事はほとんどありませんでした。
 よほどトイレや風呂、エアコンフィルターの方が短時間運転なのに溜まりますので
 
 ・吸気より室内で発生するホコリ(排気系)などの方が圧倒的に多い状態

 高性能フィルターを使う方式に比べれば劣るが、設置費用、メンテナンスコスト、ランニングコストが安価でありバランスの取れた必要十分なシステムと感じます。換気システムの感想はまた個別エントリとする予定です。

 
梅雨~夏★★★★☆
 エアコン稼働させるほど気温が高くないのに湿度は高い、というのはパナホームに限らず不快な季節です。調湿建材を使用しているパナホームですが、呼吸の道タワーから24時間湿度の高い外気が入ってくる訳ですから、吸湿能力など早々に飽和して然るべきでしょう。短期間の高湿度には効果はあると感じますが、梅雨時は完全に効果無しです。窓を開けて空気を流せば体感温度を下げる事は出来ますが、そうなるとパナホームだろうがどこのHMの家だろうが同じです。軽く除湿をかけるだけで快適になりますので、除湿運転必須ではないでしょうか。

 対して夏本番はパナホームの本領発揮です。調湿建材のお陰で湿度変化は緩和されますし、そこそこな断熱性能でリビングはそれなりに過ごしやすいです。エアコンの運転効率も良かったため夏場はほぼフル稼働させていましたが電気代はエアコンを使用していない春期比+1000円程度です。(余剰売電ですので消費電力からのデータはまた別エントリにて)
 昨年は結局使わなかった2F寝室ですが、勾配天井で屋根裏空間が少なく、更に煙突も無くした仕様もあってかさすがに夜になっても暑いです。使う様になればサーキュレーターで排気後エアコンって運用にしないと厳しいかもしれません。
 一番陽当たりが良く暑いであろう2F書斎は、夜入ると外気温より高くなっていますね…確実に昼間の熱気が残ってしまってます。

 呼吸の道タワーの補助機能「涼換気」は設定された室温(デフォルト28℃設定)になるとタワー下側の吹き出し口からも床下からの吸気を増やし、気持ち涼しいかもしれないという機能です。

 ・邪魔にならない自動で動く小風量のタワー型扇風機がおまけでついている

 くらいの感覚でいいと思います。床下の空気が外気温より僅かに低いとはいえ、それも吸気量が増えればすぐに使い果たし室外の空気とほとんど変わらない温度に上がります。息子は風呂上りによく張り付いているので役には立っているのか…ってレベルですので忘れていい機能だと思います。


台風~秋★★★★★
 台風の来ない間は湿度も低く気温もちょうどいいため、当たり前ですが何の不満もありません。台風の時など、「風雨の強い時は窓上の換気口のシャッターを閉めて下さい」と説明されるので、どの程度まで耐えられるかと実験をかねて、昨年は基本閉めずに観察しました。二種換気で壁に穴が開いているだけなのですが雨は勿論、風も音も不思議な程入って来ません。なんかちょっと騒がしい気がする…?くらいなもので、外に出て嵐と気付く事も多々。一番騒がしいのは窓ガラスやアクセント庇に雨が当たる音でした。シャッターがあっても結局シャッターに当たる音がするのでやっぱり軒の長さは大切です。


冬★★☆☆☆
 パナホームの苦手な時期だと思います。軽量鉄骨造で構造的にそもそも寒さに不利な上、熱交換の無い2種換気に断熱材、窓などの開口部仕様も並程度。唯一平均点以上と言えそうな、基礎断熱と地熱を取り込む床下吸気…とはいえそれだけでは如何ともしがたく。フローリングと相まって「新しい家ってあったかい!」とはとても言えませんでした。
 エアコン暖房な上、取り込む外気も乾燥したものなので調湿建材も虚しく湿度はダダ下がり、真冬の部屋干しでも午後にはすっかり乾いてくれます。それでも上がらない湿度計。

 冬の呼吸の道タワーで「寒い風が」「寒いので窓上排気口を閉め、呼吸の道タワーを止めている」といった声を散見しますが、変態家ではその心配は杞憂でした。
 窓上排気口のシャッターを閉めて数日運用しましたが目に見える様な温度変化はありませんでした。(その分エアコンの負担が減っていたかもしれませんが)
 また、呼吸の道タワーの吸気は上吹き出し口からのみなので、気流が当たる事もなく、というかそもそも手を近づけてやっと風が出ていると解るレベルですのでこちらも影響ありません。下吹き出し口は涼換気なので、自動設定しておけば28℃以下では動きませんし。という事で、壁から直接吸気される3種換気に比べれば、室内気流の発生も少なく冬向きの換気システムと言えます。

 しかしフローリングというのはやはり冬に向かない仕様ですね。冬を重視して

 ・加湿器やサーキュレーターを活用する
 ・カーペットやラグ部分を多めに取る
 ・ソファーを使用して床生活をしない
 ・そもそも床暖房を採用する

などの対策が必要だと感じます、上記の過乾燥対策にもなりますし。

 ただ、パナホームは軽量鉄骨により自由度が高く大空間の取れ、オーバーハングなど出入りの得意な工法のため、(ランニングコスト的に)床暖房に向いていないHMだと思います。やはり床暖房をするなら徹底的に高気密高断熱化した木造ツーバイヒートポンプ式床暖房の一条工務店の様なHMの方が幸せになれる気がします。

 とはいえ、社宅や実家と比較しても室温は高くなり、コタツはそもそも出す事もなく、それでいて光熱費も少なくなりと圧倒的に広くなったLDKも鑑みれば十分…なのでしょうか。

まとめ

パナホームの快適性(通年:主に室温)
★★★☆(3.75/5.0点)

1 件のコメント :

  1. 実家をパナホームで建て直し、初めての冬、秋口から感じてはいましたが、湿度が本当に上がらない!一家でインフルエンザに掛かったこともあって、少し新居を恨む気持ちが出てしまったのですが、通年の感想を拝見させて頂き、冬場は特に苦手な時期なんだ、という事がわかってホッとしました。おとなしく加湿器を使って乗り切りたいと思います!有難うございました!

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