特別児童扶養手当の話

変態です。

 何度か触れて来ましたが変態の息子は自閉症です。2017年9月執筆現在3歳でもうすぐ4歳になります。

息子の略歴

胎児期
 成長は非常に順調。頭が少し大きめかと心配されつつも、成長につれて基準範囲内に。変態も妻も頭が大きいので遺伝でしょう。体重約3000gの健康優良児。

1歳~
 黄疸と湿疹が少々出たくらいで病気らしい病気もせず、折角の小児医療費無償の恩恵に与る事も無し。身体的成長は定型の上限くらいで非常にマッシヴ、他の子と比べると明かにデカい。この頃から目が合わない、呼びかけに反応しない、玩具の車のタイヤなど回る物を見続けたり回し続けたりといった自閉症の兆候が顕著になってくる。1歳半検診の受診時間が昼寝の時間と被り眠くて機嫌が悪かった事もあるが、明らかに定型と比べ遅れが目立つ様になる。

2歳~
 相変わらず発語は無く、宇宙語すらなく静かなもの。目も合わず呼びかけにも基本ノーリアクション。「自閉症だろうな」と思いつつも、市のこども福祉課の方に正確な診断を出すにはもう少し大きくなってからと言われ経過観察。2歳半時点で、市の3歳児検診を受けるまでもない状態だったため、こども福祉課の方と相談し近隣の病院や療育施設を紹介して貰う事に。田舎なので選択肢は少ないものでしたが、その分迷わずに済んだかもしれません。

 2歳半から本格的に療育に通うことに。まずは私営のこども向け心療内科へ通院。最初に(新版)K式発達検査を行いましたが、具体的な結果は教えて貰えなかったため発達具合は解らず。
 基本クリニックの院長の会話スタイルは「どうされたいですか?」「聞きたい事はありますか?」「不安に思っている事はありますか?」などといった受け身かつ両親向けの話ばかりで、提案は無いし聞かないと教えてくれない。どうしたら息子のためになるのか解らないから専門家の意見が聞きたいんだよ!と思いましたが、今思えばある意味正解の無い世界といいますか、対象によってどうするのがいいか違うでしょうし、また施策の結果が出るのも長い時間がかかります。
 一番息子の事が解るのは今会ったばかりの医者ではなく両親です。両親の意見を聞いて、息子の傾向を掴む事やなにより懐いて貰う事が先決でしょう。

 そして、その両親が精神的に疲弊している可能性が高いため、医師としてはまず両親のカウンセリングといったスタイルになるのは至極当然といった所でしょう。両親の精神的平穏があってはじめて療育は成り立つものですし。

 変態も妻も割と「あーやっぱり自閉症かー仕方ないなーHAHAHA!」ぐらいな気の持ちようといいますか、あまり重く考えても仕方ないなってタイプなのですが、それでもそれなりには精神的にキましたね。

 療育は言語療法を週2回、各1時間を取っていましたが、なかなかじっとしていられない息子。飽きてしまって半分以上を遊びで消費してしまうため、まずは場に慣れさせようという事で1回あたり30分に短縮。現在でも回数は減りましたが継続しています。

3歳~
 3歳児検診は門前払い、というか測定不能が明らかなため身体計測のみで終了。こども福祉課からこれで残念ながらお墨付きを頂いてしまったため、晴れて公立の療育園へ入園出来る事になりました。まさかの無職から園児にクラスチェンジです。療育園へ週3日、理学療法や言語療法、感覚統合といった訓練を月8回×各45分間と、クリニックへの通院を月2回×各30分の訓練体制で現在に至ります。

 我が子ながら忙しい日々を過ごしていますね。変態は保育園も行かずに幼稚園を1年間だけでしたので、この年齢だと家で毎日母を困らせていたくらいしかしてなかったと思います。

 3歳半になったので再度(新版)K式発達検査を行い、成長の確認と療育手帳の申請。スコアによっては特別児童扶養手当の申請も合わせてしようという事になりました。(結果は50を僅かに切る中度精神遅滞…という事で特別児童扶養手当の申請も行いました)

療育手帳

各都道府県が発行する手帳で、程度により4段階くらいに分けられます。段階により税制面など色々な措置が受けられます。これを受けると、もう普通の学校に行けないとか(勿論そんなことはありません)、障害を認める事になってしまうとか色々な思いがあり、小学校入学前まで申請しない方が多い様です。
 変態としては、息子にメリットのある制度であれば全て利用して息子にとって少しでも良い環境を作りたいと思っていますので抵抗はありませんでした。税制面その他、色々なメリットがありますし、後述の特別児童扶養手当の給付判断にも加えられる可能性が高く、早い時期から進学についても相談できるため、申請をおすすめ致します。

 これについては結構なボリュームになりますので、詳しくはまた個別のエントリとして触れようと思います。

特別児童扶養手当

精神又は身体に障害を有する児童について手当を支給することにより、これらの児童の福祉の増進を図ることを目的とした手当です。満20歳以下の対象児童を扶養する父母等に支給されます。2段階に分かれており、2017年8月現在では

・1級:月額 51450円
・2級:月額 34270円

 となっていて、世の物価等を考慮して上下する様です。各自治体の給付する「児童手当」や「児童扶養手当」と名前は似ていますが、それらとは別に給付頂けます。

対象者

詳しい認定条件は、各都道府県公式サイトを参照下さい。
目安として

・1級:療育手帳A・身体障害者手帳1、2級
・2級:療育手帳B・身体障害者手帳3級または4級の一部

と言われますが、療育手帳の有無は関係ありませんし明確な線引きも難しい問題です。
(変態市のこども福祉課の話では新版K式で50以下程度からが認定されるラインの様でした)

必要書類

・申請書:多分申請しようと思う頃には何度もこども福祉課のお世話になっていると思います。各自治体ごとに決まった様式の申請書がありますので、こども福祉課に尋ねましょう。
・身分証明書
・戸籍謄本:戸籍謄本なんてそう変わる事ないはずなのに、変態県の場合は有効期限が発行から1ヵ月とされたため、以下の診断書を書いて貰えるまでの期間調整が必要でした。
・住民票の写し
・マイナンバー通知カード
・所得証明書
・通帳:通帳必須だったので、通帳レスのネット銀行などは不可なのかもしれません。
・印鑑
・診断書:書いてもらうのに5000円程度かかります。医師によってはすぐ書いて貰える事もあれば1ヵ月くらいかかる事もありますので、余裕を持って依頼しましょう。

 以上を揃え(他に必要な物が都道府県によってあるかもしれませんので、こども福祉課の方の指示に従って下さい。)提出すると、1~2ヵ月で結果が出ます。

 申請は誰でも出来ますが、「スコアリングなどによる明確な判定基準」がある訳でも「本人との面接や試験」がある訳でもなく書類だけの判定となります。申請者に出来る事は、(記載する欄があれば)出来るだけ対象者の状態を詳しく正確に書き、困っている事やこうなって欲しいなどの思いを出来るだけ伝える事でしょうか。

 児童手当と同じ様に現況届が年に一回必要で、毎年8月が届出月となります。

まとめ

小さい頃は特にお金がかかって仕方がないという事は無いかもしれませんが、大きくなるにつれてどうしても両親の負担は大きくなっていく事でしょう。
 皆様に助けられてばかりで気が引けますが、息子が成長する上でより良い環境を用意する事くらいしか親である変態には出来ません。少しでも息子の健やかな成長を願うばかりです。

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