軒天の色と汚れの話

変態です。

 「軒天って汚れますよね!!」って言ってすぐに軒天がどこかって解る方の方が多いのでしょうか?本ブログでは何度も出しているワードですのでご存知だと思いますが念のため。

軒天

 イメージ的に屋根の裏側だと思って下さい。勿論正確には細かく場所によって別名が付いていたりするのでしょうが、軒天と同じ素材や色で統一される事が大半と思いますので。バルコニー上裏も便宜上本ブログでは軒天としておきます。
 パナホームの軒天はオプションを採用しなければ…2016年時点では2色からの選択でした。素材はケイカル板=ケイ酸カルシウム板で出来たボードで、イメージ的には石膏ボードの耐水対候性をアップさせたものをイメージして貰えれば良いかと思います。
 耐火構造のパナホームですので、耐火性の(お安い)軒天材として使用していますが…近年建てられている家ですと木造でもほぼこの材が使われているのではないでしょうか。(こだわりの和風建築などですと今でも当たり前に木材だと思います)

 ひと昔前だと、ここがベニヤ張りだったりして水に触れる事が多い箇所という事もあり捲れたり水染みがついたりと痛んでしまう例が多かったのですが、ケイカル軒天になってからは水染みが付いたお宅はあれど機能的に問題が出るレベルで痛んでいるお宅を見た事はありません。
 という様に軒天材として優秀なケイカル板ですが、そのせいもあってか外壁塗装メンテナンスの時までノーメンテというお宅が多いと思います。というか総二階が多い現在の住宅事情ですと手の届かない場所でもありますしね…

軒天の色

 軒天はこだわりがない限り、放っておくと白系(淡色系)に設定されていると思います。理由は「仕様決定②屋根と外周り」でも触れましたが反射光により室内が少しでも明るくするためです。間違っても黒などの濃色はおすすめされませんし、選ぼうとしても一度は止められると思います。黒系ガルバで武装したお洒落キューブ型住宅などでも軒天(インナーバルコニー部天井)だけは白系だったりしますしね。

 白系は明るく見える事もありますが、室内天井のクロスに白系を採用されているご家庭が多いので軒天を統一する事により軒天と天井が1つの繫がった面に見えて部屋が広く感じるというメリットもあります。天井いっぱいまである大型掃き出し窓を採用するなら軒天と室内天井の色を合わせるのはまず必須と言えるでしょう。
出典:「Cocottiイゴコチ実例ギャラリー<ココッチ> 森にいる気分のわが家は光も風もやわらかい」
 リビングの掃き出し窓から(ウッド/タイル)デッキに段差無しで繋がる様な作りで、掃き出し窓の上にはバルコニーがあるといった間取りは多いと思いますが、こういう場合にもバルコニーの上裏と天井の質感を揃えたくなります。

 なのでなかなか採用が難しいかもしれませんが…変態がもう一度選べるなら木目調を選んでいたと思います
 あまり広い面積見える物ではありませんが、屋根の位置に濃色面積が増える事で家の重厚感が上がります。変態家は白系の外壁に白系の軒天で締まりが足りなかった様に思います。

最近の軒天

 積水ハウスではここ数年軒天木目調を推しているのか、近所で建つお宅を見ていても家の規模にかかわらず木目調軒天の採用率が非常に高いです。公式でも木造のシャーウッドは勿論の事、鉄骨もラインナップのイメージ画像全て軒天に色が付いていますね。
 対して我らがパナホームですが、2017年から商品名が2階建てだと「CASART」と「CASART PREMIUM」に統合され、スタイルごとに名称が付く形式に変わっている様です。鉄骨軸組みとパネル工法では坪単価が全く変わって来るのに同じ商品名というのは…少々不親切な気がします
 ともあれ2017年に刷新されている公式の画像を見ましても、延床の広そうな豪邸は軒天に色付きのイメージ画像が使われていますね。
 
 統一感を出そうと室内天井も木目もしくはブラウン系にすると、狭い家がより狭く感じるので…これは実際に木目を選んでいたら「失敗した」と言ってるかもしれないのでやってみないと解りませんが…

 木目調軒天のいいところは…遠目に見て軒天の汚れが目立たない所ではないでしょうか。先に触れた様に手のなかなか届かない軒天ですが、雨風もあまり当たらないはずなのに意外と汚れます。特にクモの巣や繭なんかにやられるんですよね…クモの巣にかかった虫や汚れがどんどん蓄積していきます。2Fの窓明かりに惹かれて来るヤツらは窓から掃除可能ですが、隣の家からや街灯で窓の無い位置に作られると手の施しようがありません。
 いくら耐水対候性が高いケイカル板といえ、下から高圧洗浄機で洗うなんて訳にはいかないですから…(ここに大量の水がかかる事は想定されていません。パナホームの中の人にも「少し水がかかるくらいなら大丈夫ですが、ホース等で水をざばざばかけるのはちょっと…」と言われました。)

まとめ

 今回は積水ハウスの宣伝記事かよ…といった内容になってしまいました。

 軒天が汚れていると、意外なほど古びた感じというか家全体が汚れた感じに見えるんですよね、結構不思議です。

 汚れると困るが手入れの出来る場所は白系(水回りなど)
 汚れても困らないが手入れのしづらい場所は濃色系(屋根や基礎や土間など)

とするのが手間をかけずに綺麗さを維持するには大切です。
 施工例でも、木目調の軒天に普通の白系クロスというお宅も多く見かけますし違和感も意外とありません。地味ながら外観に大きな影響を与える部分ですので是非木目調なども考慮されてみてはいかがでしょうか。

1 件のコメント :

  1. 軒天の黒はとてもカッコイイですよ。
    白壁には最高の組合わせです。
    重厚感があり、今人気ですけど。

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