パナホームの畳は硬い

変態です。

 あえて誤解を招く様なタイトルを書いていますが…これはパナホームに限った事では無いんですけどね。

 変態は昔ながらの床寝主義者でして、日本人なら畳だろ的なタイプでございます。中学から修士までの12年間はベッドでしたがそれ以外は全て畳の上で寝てきました。

 そんな熟練の畳寝民である変態ですが、パナホームで暮らしてからどうにも寝ていて身体が痛いと感じる事が多くなりました。
 最初は、「敷き布団が劣化してきたせいかな」とか「加齢で肉が落ちてきたせいかな」なんて考えていましたが、日に日に増していく痛みに、どうにもそれだけの理由と思えません。

 寝具には全く拘りが無いので、特別な理由がない限り買い替える事など致しません。現在の布団は結婚時に導入したニトリの羊毛混敷布団で使用期間は約5年、一般的に何年くらい使うかは知りませんが変態的にはまだまだ使えます。新築というのに持ち込みましたので性能はとっくに下限まで下がっているはずです。
 加齢の可能性もありますが、引っ越してからの体重変化は微増(+1~2kg程度)で肉が減るどころか増えましたが、かといって体圧が著しく上がる程でもありません。

では何が変わったのか…畳であるという結論に達しました。

パナホームの「美・ホーム畳」

 パナホームの畳は、提案されるまま選択すると「美ホーム畳」という和紙畳になるのは「仕様決定⑨和室と収納」で触れた通りです。この美ホーム畳、畳といってもユニット畳的な物で厚みは1.5cm程度と非常に薄く、それが床構造用合板の上に直接敷かれています

 実家は典型的な日本建築でしたので、木製の根太の上に床板を乗せてその上に「普通の畳」を乗せているといった簡素な構造のため古くなるとギシギシ言う様な独特の撓りがあります。
 次の社宅では、コンクリート土間の上に「普通の畳」敷きという今思えば畳の裏側で結露しまくっていたであろうハードな仕様でしたが、土間の冷たさが上がって来る事もなく硬い感じもありませんでした。(掃除をマメにしていましたがそれでも布団がダニにやられたり紙魚が徘徊していたので畳自体が結構やられていたと思います)

 上で連呼している所謂「普通の畳」は厚みが約5~6cm程度はあります。この厚みのお陰でクッション性や断熱性に優れる床材となっています。

 それらに比べてパナホームの「美・ホーム畳」を手で押してみると、硬い…というかすぐ下に硬いものがある底突き感があります。布団の上から押しても底突き感があり、布団をフローリングの上に移動しても感触に大差が無く、どうやらこれが原因だと感じました。

 先日から風邪を引いており、悪化しない様にと早く寝る様にしていましたが、長時間寝ると腰が痛くて仕方ありませんでした。寝返りを打っても骨ばった所が当たるため自然と庇って腰に負担が来ている様です。特に仰向けに寝ると腰まわりに体圧が掛かる感じが非常に強かったため、パナホームに住んでからうつ伏せ寝に変えたくらいです(これは結果として睡眠時無呼吸症候群が改善されたので良いことでもあったのですが)

…今思うとパナホームに住み始めて半年経ったくらいから、坐骨神経痛とおぼしき症状に悩まされているのもこれが原因かもしれません。

「美・ホーム畳」で快適に寝るには

という訳で対策を考えます。

 一番解りやすいのはベッドにする事ですが、息子が目を離しても安心して階段の昇り降りを一人で出来る様になるまでは2階で寝る訳にはいきません。今の成長具合だと…まだ数年どころか小学校中学年くらいまでかかるんじゃないかな…と遠い目しそうになりますが。という訳で当面は2Fでベッド案は採用出来ません。

 上記の風邪が酷くなりそうだったので全力で寝込みたかったのですが、この状況ではおちおち寝込んでもいられません…ベッドが無理ならばと敷布団の下に敷く高反発マットレスを買ってみよう!と思いましたが今まで寝具には拘りが無かったため全く知見がありません。イメージ的に「ピンキリというかピュアオーディオの世界に通じる様なオカルトじみた価格差がある世界」だと思っていますので、高価格帯の物はそもそも眼中にありません。

 こういった未知の領域の買い物は「そこそこ世間で評価の高い(価格も)しっかりした物」を最初に選択して、適正な基準点を作る方法と「低価格だけどそこそこ売れている物」を選択して不満点を明確にしてからランクアップしていく手法がありますが、(勿論金にモノを言わせて一番上の選択をするのもアリ)興味の無いジャンルなのと、数年間の繋ぎなので迷わず後者を選択。

 日々の布団の上げ下ろしが面倒だと使わなくなりそうなので、軽量で取り回しの良い物。畳寝民のため硬めが体に合っているのと、ヘタリが早く通気性の悪い低反発素材は却下。こういった高分子多孔体のマットレスにはほぼ間違いなく(ポリ)ウレタンが詰め物として使われていますが、このポリウレタンは

熱-紫外線-水分-圧力

 といった「どこにでもある上に普通に使っていれば確実に触れる物」に対して弱く、製造された時点からどんどんと劣化していくという軟弱な物質です。古くなった椅子のクッション部分などから粉の様に砕けて出てくるスポンジ状のヤツだったり、カーペットをどけると落ちている白い粉だったりするヤツですね。更に悪い事に、少々乱暴な言い方ですが柔らかくて低反発な物ほど寿命は短い傾向にありますし、どんな高級品でも大差無い期間でボロボロになります。

 正直今の耐え難い底突き感さえ無くなればいい程度の認識なので、高反発ウレタンを選択しました。

 ググると出てきたモットンやマニフレックスなんかでは、変態は65kg程度なので150N付近が推奨の様です。

 とはいえ150Nがどれくらいの硬さなのか経験が無いので全くわかりません。大きな物なのでamazonあたりで調達しようかと思いましたが硬さの好みは感覚的な物ですし、まずは実物を見る事にしました。といってもド地方民のため選択肢は大きめのホームセンターかニトリくらいしかありませんので、庶民の味方ニトリへ行ってみる事に。

 布団の下に敷くタイプだと、最安は「軽量3つ折りマットレス(1990円/税込)」ですが、実際に触った感じではフニャフニャすぎかつ厚みが4cmでは底突きしそう…って事で「高反発」タイプの「体をしっかり支える硬質 3つ折りマットレス プロテ S(3990円/税込)」を購入しました。

「体をしっかり支える硬質 3つ折りマットレス プロテ S」レビュー

 スペック的には単層タイプなので高反発ウレタンを切って、バラバラにならず3つ折りに出来るようなPE素材のカバーに収めただけという極めてシンプルな構造です。縫製が甘くミシン糸がぺろんぺろん出ていましたが、価格が価格だけに見なかった事にします、というか肝心なのは詰め物ですしここはちゃんと国産ってだけ上出来です。(粗悪なウレタンはすぐに悲惨な程にボロボロになりますので)
 硬さは234Nとググった結果と比べるとありえないほどに硬い数値です…が敷布団の下に敷く物なので用途が違いますしね。

 大きさはシングルの敷き布団とほぼ同じから僅かに小さい程度で、小さすぎる事もなくぱっと見に目立たない様に配慮されているいいサイズではないでしょうか。とても軽いので普段の取り回しは非常に良いですが、3つ折り以上に折りたためず非常に嵩張りますのでコンパクトカーや軽自動車だと積めない可能性もあります。

実際に敷いてみて

 234Nという硬さは体重65kg弱の変態が上を歩くと、一瞬潰れまいと頑張るけど片足に体重が乗り切ったあたりで潰れるといった感じの硬さです。初めの日は慣れていないため上を歩きづらかったですが、こなれてきた今では全く問題ありません。単に慣れてきただけかもしれませんが、少し柔らかくなってきた感もありますし。

 実際に寝てみると、潰れきってしまう所は無く全体でしっかりと支えてくれるため底突き感は全くありません。むしろあまりに潰れないので効果が無さそうにすら感じますが、寝心地はあるのと無いので全く違います。

 これを購入した翌日、本格的に体調を崩して1日半ほど会社を休んで寝込みましたが…2Fに隔離されてフローリングの上で寝ましたが、このマットレスのお陰でいくら寝てもどこも痛くならずに非常に快適に寝込む(?)事が出来ました。

まとめ

仮にこれより高価なマットレスを購入したところで、性質上性能は刻々と劣化していく物ですし、現状で非常に満足しているため費用対効果が得られるとも考えにくいです。腰が弱く、2時間も車に乗ると悶えたり、柔らかいベッドで寝ると腰を痛める妻も非常に高評価しています。

 欠点はマットレスのカバーが非常に滑りやすく、これのお陰で取り回ししやすくはあるのですが、敷布団を乗せようとすると滑ってしまうのが地味にめんどくさいですね。そのせいで腰が悪い人が敷きたいマットレスなのに布団を敷くのに腰に負担が掛かりやすいというのはなんとも言えない矛盾ではありますが…それ以上求めるならベッドにしろって事ですしね。

 他には上で少し触れた坐骨神経痛が改善傾向にあるので、やはり寝具の影響があったのではないかと経過を見ているところです。

 捨てる時大変そうだな…という不安はありますが予想外に非常に満足度の高い買い物となりました。

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