パナホームの遮音性

変態です。

 ハウスメーカー検討時に割と重視した性能に「遮音性」があります。ド地方なので大して気にしなくてもいい要素ではありますが、やはり開放感よりも家の中で落ち着く方を重視する性格上大切な要素です。
 音の伝わり方は色々ありますので一概には言えませんが、定量化し易い要素として「軒の長さ」と「外殻の厚さ」があります。
 軽量鉄骨造の場合、どのハウスメーカーでもそれなりの厚みの断熱材が入れられていて、この断熱材は遮音材の役目も果たしますので壁単体で大きな差は出ないでしょう。その外側である「外壁材」で差が出ますね。(木造の場合、同じ木造でも軸組と2×6では壁厚が違い過ぎたりと工法差が大きいです)
注)防音、遮音、吸音といったメカニズムの違いがありますが、今回はそこまで深くは触れていません。煩雑さを避けるため全てを「遮音」と表記しているため正確には違う部分があります、ご了承ください。

 一番多いであろう窯業系サイディングを基準とすると(そのサイディングも厚みに種類がありますが勿論厚い方が有利でしょう)、へーベルハウスの「へーベル板」や積水ハウスの「ダインコンクリート」といった発泡コンクリート系はその圧倒的厚みや内部構造からも遮音性の高さがうかがえます。

キラテックの遮音性

 では我らがパナホームのキラテック外壁はといいますと、過去公式サイトで通常のサイディング仕様に比べ「~db」程度優れるといった能書きがあった気がしたのですが…2017年9月現在公式サイトでは見られませんでした。同じ様にタイル外壁をウリとするクレバリーホームやセキスイハイムでも遮音性に優れるデータがあった気がしたのですが…共に見当たりませんでした。キラテックタイル自体は取り立てて遮音性に優れた建材という訳ではありませんが

・サイディング仕様より高密度な外壁が追加される
・タイルの目地により外壁に凹凸が出来る事で拡散されやすい
・タイルを固定する弾性接着剤が家全体に塗られている

事からも外壁の遮音性は有利であるといっていいでしょう。

 外壁以外には窓の厚みもありますね。最近ではペアガラスは当たり前でトリプル、更に4枚以上…なんて意味の解らないレベルの窓がありますが、これも単純に枚数が多い程遮音性は優れると言ってよいでしょう。

 ならシャッターまで付ければ更にいいんじゃないの?と言われそうですが、これについては一概に優れるとは言えず、「軒の出」とセットにする必要があります
 (データが出せず申し訳ありませんが)強風だけであればよいのですが、風雨となると外壁や窓ガラスに雨が当たる音に比べ「シャッターやアクセント庇、サッシなどの金属部」に雨が当たる方が明らかにうるさいです。やはり遮音性を高めるには「長い軒で出来るだけ窓や外壁に雨を当てない様に」する事が大切ですね。

パナホームの遮音性はどう?

今年は台風が既に何回か来たり、変態市全域が数十分にわたり停電した雷雨(数度の落雷含む)もあり有益なデータが取れました。

 精密に音圧を計測出来る機器は持っていませんので…どれくらいなものかだけでも解っていただけたらと思います。

使用機器 HUAWEI nova
測定アプリ 騒音測定器:Sound Meter (Smart Tools co.)
測定状況 テレビなど音の出る物は稼働せず。呼吸の道タワー「涼換気」作動中
平常時 20dB 程度の環境 (平日 22:00 同条件)

 室内       20~30
 室内(窓の近く)  雷雨40~50 雷60~70
 室外        雷雨60~70 雷85~

(dBの単位が解りづらいかもしれませんが、20増えると10倍、40増えると100倍と思って下さい)

これがどの程度かといいますと
元データ:日本騒音調査

 田舎なので元々の騒音レベルが非常に小さいのですが、普段居るリビングのソファーでテレビなど見ていると外が嵐と気付かない事がままあります。窓の近くに行ってやっと「結構風吹いてるなー」と気付き、ゴミを捨てに勝手口を開けて驚くパターンが多いです。窓の上に開きっぱなしの排気口がある割に不思議なくらい遮音性は高いです。

 パナホーム公式としては「台風時などは雨の吹き込みを防ぐため排気口のシャッターを閉じる」事になっています。かなりの風雨でも全く入って来る気配は無い(入ってくるとしたら風と一緒のはずで、その風自体が不思議と入って来ない)ですが、シャッターを閉じるともう一段静かになりますので念のため閉める様にはしています。
 とはいえ、「出張や旅行などの長期外出時にシャッターを閉め忘れてて、嵐で家の中が大変な事になったらどうしよう!」なんて心配する必要はまず無いと思います。

 また以前の社宅だと、小高い場所の遮るものが何も無い2Fで雨戸すら無い事もあり、台風時には窓ガラスがしなったり部屋の中がどことなく高圧になる(換気扇から風が吹き込む圧力)感じがあったのですが、当然そんな気圧の違和感もありません。(以前の環境がボロ過ぎただけかも)

 台風時によそのお宅で検証!、なんて他ハウスメーカーとの比較は残念ながら出来ませんが、遮音性が低くて不満が出る様な事は無いと思います。

まとめ

第一種換気に比べると、二種換気であるパナホームは開口部がある分不利であることは間違いありませんが、3種換気サイディング仕様が大半である事を考えても平均より上であると思います。

 交通量が多いなどあらかじめ騒音が多いと予想される場合には、換気口の防音性を高めた仕様の物もある様なのでパナホームにお問合せ下さい。
 逆に室内の音は、近年の高気密高断熱化もあり響く感じがありますね。2Fの床にロックウールと1F天井を防振ゴムで吊り下げ構造として遮音する仕組みを取っていますが(概ね軽量鉄骨造の場合、類似の方式を採用しています)、効果の程は…あっても響きます。
 「カーテンやラグ、家具が置かれると吸収拡散されて響かなくなってくる」と一般的に言われます。実際、息子が最近2Fで遊ぶことが増えたためラグを敷いたりしましたが覿面に効果がありました。引渡し時の何も無い時にあまりの響きっぷりに驚かれるかもしれませんが大丈夫です。

 それでも木造より2Fの足音が1Fに響くのは間違いないでしょう。構造材の性質上仕方がないですね。

0 件のコメント :

コメントを投稿