変態です。
今回は洗濯機。
洗濯機は個人的事情で触れる事が多く、思う所が多い家電です。しかしまともに洗濯機を製造しているメーカーが減りましたね…スペックや使い勝手で比べていくと、実質Panasonicか日立くらいしか残らないという。そしてハイアールAQUAが着実に伸びてきていますね…公式サイトを見てもにおいの消し方が上手く、周囲へのヒアリングでも国産メーカーと思っている方が結構多かったです。
洗濯機のタイプ
洗濯機で主流なのは縦型(2槽式含む)とドラム型の2種類です。
ではそれぞれの特徴を見ていきましょう。
縦型
上からの覗き込む昔ながらのタイプです。回転軸が鉛直方向のためモーターなどに負担のかかりにくい構造。槽の直径を広げれば洗濯容量が増やせるが、回転のブレが大きくなるため出来るだけ深さ方向で容量を稼ぎたい。けれど深さ方向を大きく取り過ぎると中の洗濯物が取り出しにくくなるジレンマ。そんな訳で全高はどのメーカーでも概ね同じになっています。
洗うためには洗濯物が水に浸かる必要がある(水の中で攪拌洗い)ため使用する水量は多め。物理的に擦られる事が少ないため、衣類へのダメージは少ない。その分汚れ落ちは劣る(汚れの種類にもよります)。水道水の硬度が低い国では洗剤の性能が生きるため、日本の様な軟水地域では縦型洗濯機の洗浄力で何ら問題ありません。
遠心脱水は得意ですが、回せば回すほど槽外周に張り付いてしまうため乾燥は苦手。洗濯槽の上まで水を持ち上げ、ネットで濾しながら注水するため糸くずの回収は得意。
二槽式は洗濯槽と脱水槽が別々に分かれた物。脱水槽に移動させるひと手間がかかりますが、移動させる間に水がある程度落ちる事、複雑な機構を要しない事、脱水槽では洗う事を考慮しなくていい事から小径が採用でき回転数を稼ぎやすい事などから非常に合理的な洗濯機と言えます。
ドラム(横)型
縦型をそのまま90度寝かせたような構造です。洗濯物を持ち上げて叩きつける様な動きで洗うため洗浄力は高く、洗濯物が水に浸かっている必要が無いため使用水量は少なめです。摩擦が多くなるため縦型に比べ生地が傷みやすく、色移りなどのトラブルの原因となりえますが洗浄力とのトレードオフですね。洗剤の性能が落ちてしまう硬度の高い国向きの洗濯機です。
近年気にされる事が多くなった、洗濯槽の掃除について。ドラム式は構造上汚れは付きづらいですが、いざ掃除しようとすると洗濯槽クリーナーなどでの浸け置きが非常にしづらい構造になっています。
水平方向軸構造上モーターシャフトに負担がかかりやすいなど不利な点もあり、機器価格が高くなりがちです。遠心脱水はしづらいですが、乾燥させる時には洗濯物がほぐれて乾燥させやすく、柔らかな風合いが出せるためドラム式の方が適しています。特性を生かすには乾燥機能付き…の機種となりますます機器価格が上がる事になります。
上記の槽洗浄がしづらい事からも、毎回乾燥をして槽内を乾燥状態にすることが洗濯槽汚れを付けづらくする方法でもあるので、できるだけ乾燥を毎回したい。そうするとヒーター式よりもヒートポンプ式の乾燥機能の方が電気代が圧倒的に安く済むのですが、そうすると更に機器価格に跳ね返ってきます。
そこまで機能全部盛りの高級機になっても、今度はドラム式特有の洗浄力の高さから来る「生地の傷みにより発生する糸くず」の除去問題が出てきます。
回収自体が構造的に苦手で発生量も多い事からフィルターの掃除が毎回必須になります。定期的に掃除をしないと詰まりが発生したり、能力低下を招いたり…最悪故障の原因となります。万一故障した時には機器価格が高い事も相まって高額な修理費用が発生する事になるのは容易に想像がつくと思います。
ドラム式には高価格機が多い、また西欧の高硬度水質地域で主に使用されているため、一種の高級イメージが付いていますが、「欠点を解消するためには高価格にならざるをえないため、結果高級機に仕立てるしかない」という設計思想であると思って頂いていいと思います。
コインランドリーとかほとんどドラム式だし、そこまで心配しなくていいんじゃないのと思われるかもしれませんが、あれは設置スペースの問題だったり、洗浄力が必要だったりメンテナンス性の問題だったりするので…業務用の信頼性とメンテナンスがあってこそです。
乾燥方式
上で少し触れましたが、乾燥方式について。
浴室乾燥機の時にも書きましたが、ヒーター式とヒートポンプ式の2種類ですね。
ヒーター式は大型ドライヤーによる「熱風」で乾かす様なものなので、衣服への熱ダメージが大きくしわになりやすく消費電力も大きい方式。でも構造が単純なため機器価格は安く抑えられます。
ヒートポンプ式は、瞬間的な熱量こそヒーター式に劣りますが、なんといっても乾燥した空気を送り込めることがメリット。衣類へのダメージを抑え仕上がりも良く、消費電力も抑えらえます。その分機器「価格」と「体積」に跳ね返ります。
それでも機器価格を簡単に埋められる程の性能とランニングコスト差がありますので迷わずヒートポンプ式を選びたいです。
以上から変態の個人的な見解ですが
「毎日完全乾燥まで洗濯機で行いたい」など明確なビジョンが無い限り縦型を選ぶべきと考えます。
日立:BW-7WV
採用したのは日立ビートウオッシュの7kgタイプで購入当時税込 56974円。小さな子供がいるご家庭ではもうワンサイズ大きい物…と悩むサイズかもしれません。購入は近くのヤマダ電機にて、基本的に物が同じなら安く買える方がいいのが当たり前ですが
・代替品が基本的に用意されない
・メーカー送り修理になりづらい
このタイプの家電は少しくらい高くても、店舗購入する事にしています。
修理は「電話や店舗で問診→現地で故障確認→部材発注などの準備→修理」といった手順を踏む事が多いです。修理までの時間が短縮出来たり、最悪回収修理となっても店舗側が手配してくれることが多いため解決が楽です。
ヤマダ電機は、同社がヤマダウェブというネット通販をしています。物にもよりますが、大手ネットショップと比べて遜色ない価格で、実店舗販売はこれより高い傾向なのですが、交渉すればほぼ確実にヤマダウェブ価格までは対応して貰えます。販売店保証もついて来ますし無理してネット最安を選ぶよりはいいですね。
BW-7WVの特徴
汚れ落ち性能が高い
定格運転時の使用水量が少ない(標準使用量:90L)
2つ折りガラストップ
そこそこコンパクト
残り湯ポンプ搭載
この価格帯の洗濯機では、比較すれば平均点より全て上といった性能で特出して優れる点はない優等生といった感じです。平均より劣ったところがないというのは十分選択する理由となります。
なにぶん一家に複数台の同世代洗濯機があるお宅も少ないでしょうから…他サイトからの情報と変態家で1年使用しての実感ですが洗浄力は高いようで、その分衣類へのダメージは多め。実際糸くずは溜まりやすいです。
「つけおきナイアガラビート洗浄」
浸け置き時間、洗剤、電力、水を追加して、黄ばみを取りより綺麗に洗い上げる
「ナイアガラ濯ぎ」
多量の水で洗剤残りの無い様に念入りに濯ぐ
などの独自機能に目が行きがちですが、変態家ではそんな機能は使う事無く…標準コースで何ら問題なく洗いあがっています。
自動おそうじ
「自動おそうじ」は近年の全自動洗濯機に採用されており、日立では最終工程で綺麗な水道水(本製品では9Lの水追加)で槽洗浄をする機能です(他社ではすすぎに使った水を循環して槽洗浄する製品もあります)。この程度で完全に綺麗になるのであれば苦労は無い訳ですが、日頃からのこうした「予防洗浄」が汚れを溜めない最も有効な手段です。汚れの蓄積は抑えられるのでしょうが、それでも徐々に汚れが溜まっているであろう槽の裏側を確認する事は出来ません。
結局汚れていようがいまいが、定期的に洗濯槽クリーナーで掃除する他ないので…変態家では使用しておりません。(工場出荷時設定:OFF)
1回9Lで毎日洗濯すると…2ヵ月540L=0.54m3
変態家実績から上下水道料金は 約345円/m3
(引き込み口径と従量制ですが使用量に応じて単価が変わるため変態家使用量約26~30m3/2カ月での場合)
自動おそうじを毎日すると月額93円程度。
エアージェット乾燥は期待しすぎなければ便利
非常に助かっている機能の一つが簡易乾燥機能の「エアージェット乾燥」です。期待する人ほど役立たず的評価をされていますが、ヒーターが付いている訳でもないのでこれだけで乾ききる事はありません。
ですがこれをかけておくと、梅雨時や冬などの部屋干しで「朝出掛ける前に干したのに夜帰って来てもまだ湿ってる!」なんて事はなくなります。ちょっとエアージェット乾燥時間がかかり過ぎかなとは思いますが。
タイマーかけた扇風機やサーキュレーターでもいいと思いますけどね
上位機種の一枚ガラストップは干渉しないか注意が必要
1枚板のガラストップの方がかっこよくて、そのためだけにもう1ランク上が欲しくなりましたが…2つ折りのガラストップは高級感や防汚性に優れつつも、フタを開けた時に遠く高くなりすぎなくて掴みやすくていいですね。折りたたまれないと蛇口や洗濯機の上に棚があると干渉する恐れがあります。グリップのある側までガラストップだと更に素敵なんですが。
まとめ
そんな訳で特に不満も無い、優れた洗濯機だと思います。強いて挙げるなら残り湯ホースとかいらんから、大物洗い用の内蓋くらい付けて下さいよと。
ココです。
返信削除ご無沙汰です。
やっと2か月半たちました。 やっとというか早いというか、、、
我が家は造り付の収納をあまり作りませんでしたので、
入れ物が設置されるまで片付きませんが、
ボツボツやるしかないですね。
さて、最近は家電記事が連載されていますねw
私も家電は大好きです。
昔は最新式が出るともうワクワクしちゃって、早く壊れないかなぁ なんて不謹慎な事を考えてた時期もありましたが、変態さん同様私も物は壊れるまで大事に使う主義でして、うちにも10年選手はザラでして、ブラウン管テレビ様に至っては現役で頑張っておられますが、最近ストライキ度が増してきましたので、そろそろご引退いただかないとなと考えておる次第です。
洗濯機もさっき確認したら、2001年製でした。 でもまだバリバリ働いてますよー。
まだまだ頑張ってもらいましょ! (因みに8Kです)
私、どーも乾燥機一体型が苦手でして、まぁそんな慌てて乾かなくてもいいかなーって。
室内干ししてても、すぐ乾くし、臭わないし。
だから次買う時も、単純な全自動にするだろうと思います。(2層式も使用経験有。そしてなんとローラー脱水も知ってますw)
掃除機は、とにかく軽いのが欲しくて、、、それがたまたまサイクロン式だったわけです。(5~6年前) ゴミ捨ては格段じゃまくさいです。
コードレスは便利かなと思いますが、昔(25年くらい前)使っていたものが、まぁ吸わないわゴミが逆流してくるわで、クリーナーの体をなしていなかったので、いいイメージが無いんです。 最近の物は改良されていると思いますが、んーって感じですね。
共働きなので、ルンバ的な物もありかとは思いますが、なかなか踏ん切りもつきません。
なにはともあれ、先に収納家具を買わなくては・・・・
エクステリアもなんとかしなくては・・・・
緑も少し考えなくては・・・・
とまだまだやる事てんこ盛りです。
無理せず、慌てず、一休み一休みですかね。
※ 今日はさすがにエアコン オンにしました。
ココさん
返信削除2カ月半ともなるとそろそろ落ち着いてきた頃でしょうか。最初の頃はいちいちスイッチの位置やドアノブの位置などに慣れなくて照明をつけていたのが、暗がりの中でも平気で歩ける様になってきたり。
家電は楽しいですよねー!昔は家電も発展途上だったので買うたびに高性能になったり便利機能が追加されていてときめいたりしたのですが、近年追加する機能がネタ切れ感で「いやそこまでせんでも、求めてないから」って言うような物ばかりに…いっそ単機能シンプルで使いやすさやデザインなどに全力を注いでいるタイプにときめくようになってしまいました。
ブラウン管テレビとはまたなかなか…!すっかり液晶テレビも安くこなれてしまいましたし調子が悪いなら買い替えてもバチは当たらない大往生ですね。って洗濯機といいなかなか長生きされている家電ばかりで、とてもいい事だと思います。
2槽式はうちの実家が2槽式でないとダメ派なのでまだまだ現役で使ってますよ!うちで購入したこんなクラスの洗濯機ですら、行程プログラムだ、仕上がりメロディーが選べるだとどうでもいい機能がついてて。シンプルな方が、イレギュラーな使い方をしたい時なんかは直観的に操作出来て好きなんですが。
洗濯乾燥機は、乾くのはいいんですが干すときに形を整えるような作業が無いため、仕上がりが型くずれしてたたみにくかったりするので、本当に乾かないと困る干す時間も無い共働き家庭など限定された家庭でない限りあんまり必要ないんじゃないかなって思います。
枯れたカテゴリの紙パック式掃除機は全然新機種が出なくて、小型化なんて望むべくもなかったのですが、ここ数年トレンドが来て、各社小型軽量タイプを出してくれてうれしい限り。コードレスも随分進歩しましたがやはりパワードにはどうあがいても敵いません。
ルンバさんはペットを飼うつもりで愛を持って接さないと多分…大変だと思います!
ちょっとずつ片付けて自分の家にしていきましょう。その変化具合がまた楽しいですしね。
うちも昨晩、あまりの暑さ(湿度の高さに)エアコンつけて寝ましたよ…!